紀勢本線のDF50サヨナラ列車
だいぶ前にスキャンしていながらフィルム現像のミスで硬調な仕上がりになってしまった写真。1980年3月撮影した紀勢本線のDF50サヨナラ列車。数日前に東京・新宿のカメラ店でK・Mさんとともに購入したばかりのアサヒペンタックス6×7で撮ったことを思い出す。どうやって紀勢本線に向かったかを失念してしまったから、いずれK・Mさんに会ったらおたずねしたいが、新宮から亀山間で運転されたこの列車に乗ったことは鮮明に記憶に残っている。新宮駅で販売していた高菜の浅漬けでご飯をくるんだ「めはり寿司」が美味しかったことも印象的。
途中、長く停車する熊野市や尾鷲などで雨の降る中、手持ちで撮影し、先行する列車に乗り換えて多気駅で下車し、ここ櫛田川の鉄橋で走行写真を撮るべくスタンバイした。
先ほどまでの雨が嘘のように上がり、機関車の前面に日が当たらなくなってしまったが、列車に対してこれくらい離れてしまうと、あまり気にはなるまい。それよりも編成の足回りに橋の柵がかかってしまうことに抵抗を感じたものだ。牽引機のDF50は前後ともお召し列車を牽引した機関車で、特に次位の26号機は車体下部の帯がステンレス。どちらかといえば26号機が前の方がファンとしては喜ばしかったが、今となっては大した問題でもなかろう。撮影後、亀山に移動したら機関区は人でいっぱい。蒸気機関車の晩年は立ち入りがうるさかった亀山機関区も、このときばかりは大目に見てくれたようだった。
(写真、文:U)
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コメント
懐かしい写真を拝見させて頂きました。
私は高校卒業の日で、京都から急行「くまの」で亀山に向かい、亀山駅に程近い橋梁でこのサヨナラ列車を撮影していました。
駅に戻ると、機関区へ入庫するDFを送るべく、亀山高校ブラスバンド部の「蛍の光」が演奏されていました。
もう37年以上前の出来事ですが、懐かしく思い出されます。
貴重なショット、ありがとうございます。
投稿: RDP3 | 2017年9月 7日 (木) 23時24分
RDP3さま、コメントありがとうございます。
当方の記事にK・Mさんがすぐに呼応してくださって、あの日のことを思い出しました。そこで当方もあのときのネガをスキャンしてみました。ご笑覧ください。
投稿: U | 2017年9月 9日 (土) 12時52分