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2016年2月 3日 (水)

キヤノンEOS―1DX MarkⅡ発表

昨日、キヤノンからEOS―1DX MarkⅡが発表された。予定通りのフルモデルチェンジで、夏のオリンピックには各報道機関がニコンのD5または、このEOSを主力機種として活用することだろう。
これでニコンとキヤノンのフラッグシップ機が出そろったわけだが、どちらも発売はまだ先。現段階ではカタログで分かるスペックでしか両機を比較するしかない。

連写性能は秒12コマのニコンに対してキヤノンは14コマ。
高感度性能はD5の常用102400(拡張3280000)という数字に対してキヤノンは常用51200(拡張409600)。
画素数はD5が2082万画素でEOSが2020万とほぼ拮抗している。

と、主な数値上の比較ではほぼ五分五分。

しかしニコンの拡張感度3280000は実際の使用は難しいとしても数値だけは驚異的。昔の自動車の馬力競争のように数値だけを重んじる大衆の目には、この数字はギミックと分かっていながらも魅力的に映ってしまうことだろう。ユーザーに与えるインパクトでは今回、ややニコンの宣伝戦略が優勢のようで、後から1DX MarkⅡを発表したキヤノンは製品紹介ではニコンに勝る秒14コマという連写性能を1番にアピールし、高感度性能についてはカタログ上での真っ向からの勝負を避けているようにも見える。

まあ、いずれにしても世界で最高峰の2機種。どちらが上か下かなどという比較はあまり意味はない。ともに素晴らしい製品なのは間違いがないが、前述の性能だけではなく、地味なところを見ると、それぞれの進化が真面目に行われていることに気づく。いろいろあるがここではそれぞれ1点ずつ示しておきたい。

まずはニコン。
自分としては今回のD5で気づいたのがバッテリーの低電力消費設計。電源回路の高効率化でバッテリーの長持ちが図られたようで、撮影後に撮った画像をチェックすることが頻繁なデジタルカメラでは大変ありがたい。冬場の撮影で3、4日の日程ともなるとバッテリーチャージャーを持参するかどうか逡巡することが多いから、こういう進化は非常に実戦向きで助かる。もちろんD4から同じタイプの電池が継続して使えるのもさすが。ワイヤレストランスミッターなどを付けると、さらに電池の消費も増えるだろうから、こういう比較的目立たないところへの配慮は使用する段になってじわじわと理解されるだろう。

一方のキヤノンは新開発のAFの測距点を全点でF8に対応したことが魅力的。特にエクステンダー(ニコンではテレコンバーター)使用時にはこの機能の恩恵が身にしみるカメラマンは多いと思われる。超望遠レンズは最近、軽量化が図られてはいるが、その重量から言っても何本も持参できないし、そうした場合、荷物を少なくするためにもエクステンダーはとても便利。だから性能アップには当然、力を入れてもらいたいと願うカメラマンは多いわけで、きっとこうしたところも見極めた上での全点F8対応はこれまたさすが。

どちらのメーカーのユーザーも、きっと発売を心待ちにしていることだろう。

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その一方で感じるのはデジタルカメラへの愛着の薄さ。こうして4年ごとに新機種になるから、いくら惚れ込んだ愛機でも、買い換えるためには下取りに出して行かなくては元手を作れない。
フィルム時代なら気に入ったカメラを大事に長く使ったものだが、今や何十万もするカメラであってもほぼ3~4年ごとに手放していかなくては新機種を導入するのが難しい。

D5が出ると知って発表前にD4を下取りに出したが、思い起こせば4年前、発売日に手元にやってきたD4を携えて払暁の東十条に「あけぼの」を撮りに行ったものだ―などと感傷に浸っているゆとりもなく、右から左へ処分して行かなくてはならない今という時代には「これで良いのか?」という反発も湧く。
そろそろ「道具」として永く愛着を抱けるような、そんなカメラが出てきて欲しい。

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「カシオペア」が運転されない日にはこんな被写体で時間をつぶした。3月に消滅する485系の「白鳥」。下は昨年10月に青森側で、上は1月に雪の降る中、北海道側で撮影した。あれほどの勢力を保った485系も、この「白鳥」が定期列車としては最後の特急だと知って驚かされる。

(写真、文:U)

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コメント

先日某大手量販店でEOS1DXマーク2の予約をしてきました。
予約のレシートの73万という金額に私も呆れてしまいそうになりました。
ただデジタルは最新鋭の新品が一番お得(搭載技術や耐久性において)でもあるので4年使用すると思えば、かつてのフイルム・現像代みたいなものかもしれません。
4K動画搭載ですが、静止画切り出しについては、このモデルから試行錯誤して次期モデルで実用的なものになる気がします。

予約の際店員の方が言われていたことですが、「推測ですがニコンの4月からのレンズ値上げをきっかけに、他社も追従する気がする。はじめから全社で話がついていてニコンが口火をきったのではないか」とのことでした。

カメラもレンズも高額化しないと今後利益がでないものになっているとしたら、デジタル一眼の役割はもはや超高画質を必要とする一部にしか市場がなくなっていく予兆のような気もします。

それでも最新鋭のカメラとレンズでこそ今の時代の鉄道が撮れると信じ、私は楽しみにしています。

投稿: さかい | 2016年2月 8日 (月) 19時59分

そうですか、キヤノンの新型EOS―1DX MarkⅡを予約されましたか。それは楽しみですね。

当方もニコンD5を予約し、発売が「カシオペア」の最終日までに間に合うかどうか気をもんでいます。もし間に合わないとなれば大枚をはたく意味が半減といったところですから、3月の少しでも早い時期の登場を待ち望んでおります。
ところで私がD5購入のために売却したD4は3年10カ月で撮影数が13500コマ。シャッターの耐久性が40万回というD4にとってはまだ序の口とも言うべきコマ数でした(もちろん40万回まで使用可能などとは考えていませんが)。フィルム代(リバーサル使用として)にすれば単純計算でざっと¥400000、現像代込みで倍として¥800000となりますから、考えようによってはリーズナブルなのかもしれませんね。

しかし、それでも4年ごとに¥750000のカメラを買い換えなくてはならないと思うとやはり敷居は高く、全く使ったことのない、あるいはこれからもあまり使わない動画機能は省いて欲しいと願ってしまいます。動画からコマ落としでスチールを作る時代は目前ですが、個人的にはそうなったら「写真を撮る」という行為そのものには興味が失せてしまうのは確実で、古い考えのようですが今はスチールだから鉄道撮影を続けていられると考えております。

将来、さらに紙の媒体が衰退して、写真をパソコンなどのモニターでのみ楽しむ時代が当然になれば、さかい様の言われるように高性能デジタルカメラは高画質を望むごく一部の人間にのみ必要で、ほとんどの人たちには不要となってしまうでしょう。今でこそまだプリンターで印刷する人は存在しますが、きっとそんな人も減っていくのは間違いなさそうです。そう予想すれば、1台¥100万というデジタル一眼の登場まで、あと10年といった雲行きですね。

投稿: U | 2016年2月14日 (日) 09時01分

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