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2014年12月29日 (月)

あの日、高崎線で

今年は医療費がずいぶんかかった。ほとんどが自分にまつわるもの。8月から治まらない咳は今もって通院中だし、11月からは毎週、眼科のお世話にもなっている。年齢的に不思議ではないが、目の不具合については来年もまだまだ完治しそうにもない。
先日、大学病院の眼科待合室で長い待ち時間を過ごしたときに、ひょっとしたら原因はあのときのことではないかと考えた一件がある。

10月初めの高崎線でのこと。EF6437とEF65501のプッシュプル列車の時だ。こちらは群衆から離れて流し撮りの立ち位置にいるのに、わざわざそこまでやって来て、こんなところで撮影すると編成が入らないなどと忠告してくれた人がいる。せっかく機関車が前後に付くのに前の機関車だけを流し撮りするなど、その方の価値観にはなかったのだろう。最初は何を言われているのか皆目、分からなかった。

そこで事前に撮影した電車の流し撮りをカメラの再生画面で見せて、こういう写真を撮りたいのだと説明したら、自分は沿線在住でこれまでEF6437やEF65501を各300回以上も撮影していると言って、車からタブレットを持ってきて延々と過去の写真を見せつけられた。とにかくショット数だけは多いから簡単には終わらない。苦労話なども含めて1時間近くも付き合う羽目になったが、我こそはEF65501とEF6437の大家だと誇るわりに、その写真はと言えばこちらの趣向とは大きく異なるアングルのものばかり。相手は善意だったのだろうが、正直つらかった。

世の中にはこういった、自分がその車両を何回も撮影したことを誇示したい人種が少なからず存在する。回数が多ければ凄いと言われたいのか、趣味の世界にはそういうことに価値を感じる人が多いのは間違いない。自分も撮影地などで「今まで「あけぼの」を何回撮影しましたか?」とか「EF58の大窓を何回撮っているんですか?」などとたずねられることがあるが、回数など数えていないから答えられないし、切手やコインなどのコレクションならともかく、鉄道写真は回数よりも自分が満足する写真を得る「打率」の方こそが肝心だと思うから、そんな統計にまったく意味を見出せない。

ご自身が満足する写真を数枚見せてくださるのならありがたいが、まさか500枚以上の写真を赤の他人に次から次へと、しかも見にくい晴天下、液晶画面で見せつける人間に遭遇するなどとは予想もしなかった。
目の不調はこれが原因だとは思わないが病を患った今、あのときのあんなことも災いを招いた一因ではないかと思いがち。今後は知らない人の自慢話はほどほどに付き合うとしよう。

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「葬式鉄」と言われるのは本意ではないが、写真というものに「記録する」という価値があるのは間違いない。特に自分のように写真が好きで鉄道を被写体としているのではなく、その車両が好きで写真を「手段」としている者にとって記録という意味は重要だ。

そんな観点から考えると昨年春に田端運転所で行われたEF510撮影会は、当時あまり積極的ではなかったが行っておいて良かったと思う。
巷の噂では「北斗星」が臨時化されると牽引機がEF81に戻されるとの話もあるが、今のところそんな動きはなさそう。期待交じりの臆測なのだろうが、8月までこのままEF510がその任に当たる可能性が高そうだ。

別の見方をするとこのEF510が「北斗星」を牽いたのは5年程度と短期間になりそうで、そういう意味ではこの撮影会に足を運んでおいたのは良い記録となった。来年もこんな撮影会が行われるかもしれないが、青いEF510が5両並ぶことはもう期待できないのだから。

(写真、文:U)

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【ご注意】

アップしてある写真を見ていただく際、画像の上にカーソルを持って行って左クリックで拡大するよりも右クリックし、「リンクを新しいウインドウで開く」で見ていただく方が、よりオリジナルに近いクオリティで見ることができます。

 

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