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2013年9月29日 (日)

短めのレンズで

いささか間が空いてしまったが東北旅行の続きから。

22日は午前4時すぎに起床し5時からホテルの1階にある大浴場で朝風呂。温泉ではないがなかなか快適な湯加減だった。外はうっすらと明るくなってきたがまだ暗くて雲の様子が分からず、天気予報を見ながら支度をして6時すぎにホテルを出た。途中、コンビニに寄って飲み物を買う頃には明るくなってきたが、前回の旅行の時と同じく霧が深い。「あけぼの」通過まで2時間ほどあるから霧は晴れるだろうと楽観しながら撮影地に向かう。

昨日、下見をしておいた富根の小高い丘に到着したのは6時20分。新潟ナンバーのレンタカーが1台止まっていて先客が1名、その方の少し後ろに機材をセットする。 事前に通過する普通電車や特急、貨物列車などを写しながら「あけぼの」の編成の長さを予測し、それに見合った画角をズームレンズで見積もると240ミリあたりが良さそうだ。もう一段短い80~200ミリのズームでも良いが、D800Eの高画質を無駄にしたくはない。
そうやって準備をしていると徐々に人が増え、最終的には自分を含めて5名ほどが集まった。眼下には色づいた稲が一面に広がり、霧も晴れ見事なほど鮮やかな景色だ。ここを走る「あけぼの」 の写真が撮りたくて1年間じっくり待っていた。本来ならば先週の敬老の日の連休に来ているはずだったが、台風で来ることがかなわず、1週間延期してしまったから稲刈りが終わってしまうのではないかと危ぐしたが、ギリギリで間に合った。おそらく明日からこの周辺の稲は刈り取りが始められることだろう。田んぼの周囲には作業の手順を打ち合わせているのか、あぜ道に集まる農家の人たちを見かけた。

こういう所に来ると浅ましく複数のカメラをセットして「柳の下の2匹のドジョウ」を狙いたくなるが、架線柱と架線柱の間にちょうど良いタイミングで機関車を写し込むには、ファインダーから目を離して撮影するのは邪道。特に連写速度の遅いD800Eでは要注意だ。

8時前、目当ての「あけぼの」は東能代方から見えてきて目の前をそこそこのスピードで通過して行った。そんなパノラマを見てしまうと、もう一台は動画にしておくべきだという考えがよぎったが、スチールの出来具合を見ると狙い通りのタイミング、露出に加えて画面内に車はおろか住民など人の姿も一切なく、自己満足できたから気分は上々だ。

天気が良いのでこのまま残って10時すぎの大館行きEF81牽引の貨物を撮る人もいたが、特急列車など派手なカラーリングの車両でないと周囲の風景に埋没してしまう。機材を片付けていったんホテルに戻り朝食を取ることにした。

その後は特にやることもない。EF81の貨物もそれほど撮りたいと思わないから、五能線の下り「リゾート白神」を鳥形の北で撮影し、いったん能代市内へ戻って自宅に忘れてきた薬を買おうと探し回った。郊外型の大型ドラッグストアはたくさんあるのだが、いつも使っている薬はなかなか見つからず右往左往し、けっきょくイオンの薬局で見つけることができた。再び五能線へ。

沿線は途中から海沿いを走り、どこでも絵になりそうなのだが、鉄道撮影にふさわしポイントは案外少ない。そもそも超望遠レンズの画面に海を取り入れ ようという魂胆が間違っているのだが、200ズームにしてもそんな場所が見当たらずズルズルと陸奥岩崎の辺りまで来てしまった。もちろんこの先に行ったら もっと良い場所はあるのかもしれないが、なにしろ列車本数が少ない五能線。いつまでもポイントを探しているわけにも行かずここで折り返すことにする。しばしば写真を見かける大間越~岩館の海を見下ろすドライブインにも寄ったが、ここで編成の短い五能線列車を撮影してもゴマ粒のようにしか写らず、かつ国道が線路と海岸の間を走っているために目障りでフレーミングが難しい。自分の評価軸からは大きく外れた撮影地で、話のタネにでも一枚撮っておこうかと迷ったが潔くパスした。
けっきょく来るときに立ち寄って普通列車と上りの「リゾート白神」を撮った岩館~あきた白神にある鉄橋を望む場所で再度、超望遠で普通列車を撮ることにした。

それにしても五能線はけっこう撮影者の姿が多い。たまたま自分の目にかなった撮影地は見つからなかったが沿線の風景が美しいのは間違いない事実。もっと丁寧に探していけばきっと未知のポイントが見つかるのではないだろうか。

大館発上りのEF81貨物を撮りに二つ井のそばに行ったが、思っていたよりも上り列車に良い場所がなく玉砕。再び五能線に戻り、東八森と沢目の間のオーバークロスから上りの「リゾート白神」を撮ったが日没でかなり暗い。あと10日ほど早ければ日本海に沈む夕日が列車を赤く染めただろうが、そうは問屋が卸さなかった。

途中、夕日をコンデジで撮ったり、行ってみようと思っていた能代市内の居酒屋を外から下見してホテルに戻ったのは昨日と同じ18時半ごろ。ニュースをチェックして今夜もまた東能代の駅に上りの「あけぼの」を撮影に出掛けた。同業者がほかに3名。連休のせいなのか、こんな所でファンに遭遇するとは思わなかった。

撮影後、ホテルに戻って荷物を置き、先ほど下見した能代市役所そばの居酒屋まで歩く。夜9時ともなると能代市内は暗く、おまけにホテルからは遠い。 けっきょく片道7000歩ほど歩いて到着したが、どの料理も美味しく、わざわざ出掛けて来ただけの価値はあった。お通しにでた「ミズ」という山菜(?)のおひたしが抜群で追加してしまったが、ほかのイカ、アジの刺身、もつ煮込み、比内鶏の焼き鳥(特に皮)、ブタの軟骨も最高!年内にもう一度「あけぼの」を撮りに来て、夜間撮影はやめて早い時間からここに来ることにしようと決めた。鍋料理もいろいろあったが、さすがに1人では食べきれない。次は是非、どなたかお付き合い下さい。日本酒の揃えも豊富でAさんご夫妻が喜ぶのは確実だ。
10時を過ぎてカウンターには自分のほか1名になって、その方とお話をしている内にお酒を一杯ご馳走になってしまった。帰りはタクシー。ホテルに帰って直ちにベッドに横たわったのは言うまでもない。

23日も4時半起床。前日と同じように5時から風呂に浸かって6時ちょうどにチェックアウト。今朝は昨日の丘の下、線路脇で撮ろうと決めていた。引き続き天気も良く、きょうもD800Eでまかなえそうだ。雑草を抜いたりしながら足場を固め、500ミリに1・4倍テレコンを装着して待ち構える。振り返るとこの時点では昨日の丘の上には撮影者は皆無。もし後からいらしても常識的なフレーミングをすればこちらの姿がフレームインしないような場所に構えた。線路脇のあぜ道にきょうから使う稲刈り機がドーンと置かれて、画面の中に位置してしまうから昨日のように人が来ないのか?。丘の上から撮影する場合、普通の感覚ならこの機械を画面に入れないような構図で撮らざるを得まい。
ともあれ俯瞰撮影を昨日のうちに終えておいて良かった。1日違いで天と地ほどの差になってしまうところだった。

無難に「あけぼの」を撮り終え、12時10分盛岡発の「やまびこ」に乗るため帰路に就く。帰りは、ついひと月ほど通った道を十和田ICまで走り東北 自動車道に乗る。軽自動車は加速が悪くてイライラするが、結果的は3日間で650キロを走り30リットルほどの燃費だからありがたい。
盛岡には11時前に到着しインターを下りて給油を完了した後は、駅の南側に建設中の来年復活予定のC58239の機関庫建設現場を下見した。
車を営業所に返却して来るときに入ることのできなかった駅前の「盛楼閣」で冷麺の特辛にありついた。一番辛いグレードだが全く辛さを感じず、その点では物足りないが、ここの麺は太くて腰があり歯ごたえが良い。

「やまびこ」の指定席は押さえてあったが、荷物を置くのにはデッキに一番近いシートが良く、始発で空いていた自由席に移動したら希望の場所を確保することができた。
東京着15時24分、大手町経由で帰宅したのは17時。急な旅行だったが目的の刈り入れ前の穀倉地帯を走る「あけぼの」を撮れ、課題の一つを片付けることができた。

24日は夕方からの出勤。
昨晩は早く帰ったものの、録画しておいた「半沢直樹」や「あまちゃん」などを見たし、撮ってきた写真を数枚ばかり処理して、寝るのが予定よりも遅くなってしまった。おかげで起床は昼近く。
仕事の方は順調で、この夜も前の職場でやっている酒盛りに参加して午前3時半に帰宅。

25日は泊まり。9時ごろに起床しダラダラと過ごす。残っていた写真の処理をすませ、今回最大の目的だった写真をプリントして、実際のピントなどをチェックしたが問題なく安堵。気を良くして出社した。この日も写真部の酒盛りに参加して午前4時半に仮眠室に入る。

26日は午前6時から始動。眠かったが忙しくなかったのは幸い。朝の会議に出席して正午に帰宅、その後はベッドで昼寝。起きてから次の撮影旅行についてあれこれ計画を練る。10月から12月にかけて583系や寝台客車を使用したいくつものイベント列車が計画されているようだが、 ファンの混乱などを危ぐしてか、どれも走行撮影に難しそうな時間帯のダイヤが組まれている。北上線を走る「おが」が走りを撮るには最も適しているが、ほかは大宮駅がまたファンで大騒ぎになるようなスジばかりだ。「カシオペアクルーズ」を除けばあまり興味が湧かないものばかり。「ゆうづる」が会社の違うJR北海道内でヘッドマークを付けるかどうか気にはなるが、もし付けるとなると無理しない範囲で行くかもしれない。
眠気がとれず9時ごろに就寝。

27日は久々の〝朝練〟
台風一過で好天が見込まれたから、かねてから一度行ってみようと考えていた場所に行くことにした。ここは今の時期になると朝日が瞬間的に建物の間から差し込み、機関車がスポットライトに浮かぶと考えていた。
午前3時起床で4時に出発。給油して一般道で現地に向かった。思えばマイカーで鉄道撮影に行くのはほぼ1カ月ぶり。関東で「あけぼの」を撮りに行くのも久々だ。初めての場所だが以前にグーグルマップで調べておいてすぐに行き着くことができた。線路脇の柵も低く、脚立も不要だがコインパーキングがそばに見つからず、迷惑にならない場所に車を止めさせていただいた。6時の到着。わずか15分程度の滞在で、「あけぼの」の前に来る普通電車を1本撮影しただけで本番を迎えた。思惑通りの光線だが、日が当たる場所が瞬間的で連写速度の遅いD800Eは怖くてD4を三脚にセットした。

期待した双頭機はやって来ず、このクール4回目のループとなる1053号機だったが狙い通りの絵を撮ることができた。ただし、単に機関車の正面が強い朝日に照らされるというだけで、それほどの充実感はない。
帰りは大宮から首都高速、東名高速を経由して8時40分に帰宅した。

夕食は出前。久しぶりに和食料理店からの仕出し弁当。ちょっと贅沢だが、家族3人で外食することを思うとそれほどでもない。種類も豊富なおかずで酒も進み午後10時に就寝した。

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23日の撮影分。この日は2台のカメラで撮影したが、1台は700ミリでこれは200ミリ。どちらもファインダーを見ながら指でシャッターを押している。こんなに短い画角の写真をアップするのは希有なことだと思われるだろうが、ファインダーをのぞかずに写真を撮るのはどうも自分の流儀にそぐわないから焦点距離の大きく異なる2台を並用した。全くのノートリ。

(写真、文 U)

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