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2009年7月12日 (日)

C108

たまには日本の煙を。 ご存知のC108ですがもちろん大井川ではありません。ラサ工業時代のものです。

国鉄から「現役」蒸機が無くなってからもしばらくはいくつか本当に「仕事」をする機関車が残っていました。その1機がこのC108で、盛岡県宮古市のラサ工業という工場で、入れ替え作業に使われていました。といってもここにはディーゼル機関車が居ましたのでC108はその予備機、つまりDL故障か検査のときにしか火が入りません。

私は父親の仕事の関係でこの「ラサ工業」にいわゆる「コネ」があり、その稼動時期などの情報を得ることができ、1976年から78年にかけて数回訪問しました。磯鶏という小さな国鉄の駅からの引込み線と工場内の入れ替えだけでしたが、トンネルあり、勾配ありとかなり満喫できるロケーションです。

まだ学生だった私は「コネ」を大いに利用させていただき、訪問時にはまさにVIP待遇を受けました。駅に車で迎えに来ていただき、まず工場長にご挨拶、撮影拠点は機関庫脇の乗務員詰め所、ナッパ服にヘルメットと、工場の方々と区別がつかない風体。宿泊は工場内にある宿泊施設で3食付。そんな感じで3泊くらい(無料で)接待いただき、撮影においては「いい写真」が撮れる様に煙のサービスはもちろん、貨車の連結位置なども我がまま聞いてくださいました。入れ替えなので通常は「押し込む」んですが、これだと機関車の頭がいつも貨車の陰になるので、わざわざ「牽引」してくれたり、煙室扉前のデッキに乗ったままトンネルに入ったり、果ては構内なので「運転」までさせていただいちゃいました。現役蒸機を運転したのはこれが最初で最後でしょう。

国鉄との貨物の受け渡しの関係から一日に3回稼動するんですが、1回目(第一便)は朝の5時過ぎからのスケジュールでした。数日間の合宿で十分撮れるので、無理して早朝の便を撮る必要も無かったので、朝は寝てましたが、宿泊施設が線路脇にあったので、毎日C108の汽笛で目が覚めるという、大変幸せな日々でした。布団のなかで汽笛と振動を堪能し、ゆっくり起きて朝食をいただき、午前の運転を撮ったら機関庫の方々とC108の横で一緒に昼食(宿泊施設の方がお弁当を差し入れてくれて)、午後に目いっぱい撮ったら夕方はゆっくり大風呂に浸かって煤を洗い落としてビールを飲んで就寝・・・

写真はこれがおそらく最後の稼動となった1978年4月10日~14日にかけてのものです。丁度1週間前の4月4日には後楽園球場でキャンディーズの解散コンサートがあった時期です(←行きました!!)。

この時にはすでにこの機関車の廃車が決まっており、私は当時の工場長へのお礼の手紙に、大井川鉄道にはC11とC12が居るので、廃車のあとはぜひ大井川鉄道へ譲っていただきたいと訴えた記憶があります。まあそれとは関係なく、その後C108は宮古で観光列車の仕事に就き、そして「今なお現役」で嬉しい限りです。

今、大井川鉄道に行って、このカマが来ると嬉しくなります。私にとっては思い出の機関車です。(K.M.)

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コメント

そんないいことをしていたんですか。うらやましいです。その当時からお知り合いになっていて、連れて行って欲しかったです。本線をカッ飛ばす蒸気機関車もいいですが、産業用でひっそりと働くやつも、味があっていいですね。

投稿: YM | 2009年7月12日 (日) 12時18分

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